5.14.2010

久しぶりに昔の夢を見た。

最近、プログラミングにまとまった時間が取れていません。
スマートフォンでもかって、適当なLISP処理系でも積み込んで遊びたいなと思っている今日この頃です。



さて、今日の読書感想文は、アリス・イン・ワンダーランドを見た日に、映画がはじまるまでの待ち時間に購入した一冊です。
タイトルははじめてのトポロジー。
トポロジーといえば、位相幾何学として知られる学問で、近年、グレゴリ・ペレルマンによって3次元におけるポアンカレ予想が肯定的に証明され、解決された事で、一般にも名前をよく聞くようになった学問です。

本初は、そのトポロジーについて、極力数式を使わずに、形って何だろうか?という素朴なところから話を展開し、グラフ理論、ホモトピー、ホモロジーと、徐々にトポロジーへ話を広げていきます。

最終的にはトポロジーの入り口で話は終わるのですが、一般的な雑学としてトポロジーを語るには十分な内容だと言えるでしょう。

後半、ホモローグの話やホモトープの話、次元の話になったあたりは数式が多く登場しますが、それでも読みこなせない量ではないですし、基本的な用語さえ抑えておけば、やっている演算自体はシンプルなものなので、理解するのにあまり苦労はしないと思います。

本初の中で重要なのは、微分位相幾何学などの書籍で語られる、数式で表された厳密なトポロジーについて、図と言葉によって直感的、感覚的に理解させようとしている事にあると思います。

私自身、トポロジーの分野は門外漢ですが、なんとなく内容をつかむことができ、その面白さの一端に触れることができました。
これを読んで思ったのが、もう一度過去に紹介した物も含めて、ポアンカレ予想の書籍を読み直そうという事。

何とも奇妙な世界ですが、いずれはこれが物理学や工学とも密接に結びつく、面白い数学に発展するのかと思うと、ワクワクしてしまいます。
トポロジー、位相幾何学に興味はあるけれど、数式が多用される書籍はちょっと…と思っている方にはおすすめ出来ます。

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