4.13.2009

本を読む。

これは技術書というのか、雑学書というのか……。
一言で言えば、数学の式とプログラムのコードが出てこない(実際には出てくるけど、内容の本質的な部分には絡んでこない)遺伝的アルゴリズムの入門書といった感じ。

ちょうど一般書と技術書の中間ぐらいに位置する、面白いポジションの本だと思う。
著者はゲームクリエイターで、人工知能を使った様々なゲームを提案しているのだという。
中には、この人の作ったゲームを知っている方も居るかもしれない。

内容は、マッチ箱を使って遺伝的アルゴリズムを体験するという異色の一冊。
けれども、概念的な説明を丁寧にして、その後でマッチ箱による実践とステップアップしていく構成だから、遺伝的アルゴリズムの概念をやさしく理解したいと考えているならオススメできるかも。



ただ、登場しているマッチ箱を使ったAIは、とても個人のレベルで実現できないから、私はExcelを使って実現したので、マッチ箱でやりたい!と思っている方はそれなりの覚悟がいるかも。
(仕組み的には、棒と小箱で代用できるので、マッチ箱AIベースの面白い「何か」を作った方は教えてください)

乱数発生の方法が分かっていれば、簡単なスクリプト言語でやっても実現可能だと思う。
自分で作った人工知能が、(選択問題とは言え)難しい問題を解いてていく様は、やっぱり感動するものがある。

ちなみに、購入した動機は人工知能系科目のレポート用で、その時はきちんと読んでいませんでしたが、今読むととても面白いことに気づきました。
まぁ、そういう不純な動機で購入しても、面白い本には出会えるってことだね。
逆に言えば、そういう目的の人にもお勧めできる一冊だと思う。

人工知能に興味があるなら、一度読んでみるといいかも。

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