1.25.2009

Delphiを選択する理由がなくなった。

ちょっとしたきっかけで、Delphi Prismという製品を触ってきた。

Delphiをバージョン6あたりから愛用しているユーザーとしては、これでDelphiの未来は無くなったと言う感じ。
もちろん、ネイティブアプリケーション向けの分野ではまだまだ頑張れるだろうけれども、今後.NET環境が当たり前になって言った場合、Delphiに未来はないと思う。

その理由として、第一に過去の資産が活用できないことにある。
例えば、Delphi PrismではVCLを捨て、Pascalの文法的な部分にも大きく手が加えられている。
コンストラクタだってもはやCreateじゃないし、Delphiで作られた過去の資産は、ほとんどすべて利用できなくなる。

これは、Delphiを使っていれば、.NET環境でも同じコードで動いてくれるんじゃなかろうかとひそかに期待していたユーザーとしては驚くべきことだと感じた。

第二に、コンパイル速度の鈍足化が挙げられる。
爆速コンパイルこそ、Delphiの他言語に対する圧倒的なアドバンテージであったと思っていたが、今回のDelphi Prismでは、もはやそれすらなくなっていた。

言語的には、すでによく完成されたものだと感じていたのだが、そこにここまで大幅なテコ入れを、それも一度にやるなんて思っても見なかった。

完全に経営戦略のあやまりだと思う。
ここまで大幅な文法の変化があったら、普通のプログラマはこれまでの生半可な知識にパッチを当ててDelphiで開発を続けることよりも、新しい言語を覚えることを選択すると思う。

もはやDelphiを選択する理由はなくなったとすら、言えると思う。

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